顧問教員の引き受け手がいない
上記で述べたような施策について5月に栃木県教育委員会と対策について話し合いましたが、彼らは山岳部の特殊性については認識しておらず、登山活動としてできることをできる範囲で対策するといった意識しか伝わってきませんでした。
山岳部の活動が、学校管理下での活動として相応しいかどうか、相応しい活動とするためにはどうすべきかといった視点が欠如しています。
そして相変わらず教員を登山の研修漬けにし、山岳部の活動を顧問教員の技量に頼ったものとしているように思えます。これら対策は昨今の教員の働き方改革の方針と合致するのでしょうか?山岳部の顧問をする教員も納得できるものなのでしょうか?
今年の栃木県の山岳部のインターハイ予選は、参加校が以前と比較してかなり減少していました。各10校以上参加していたはずの予選参加校が、男子の部4校、女子の部5校の参加となっています。事故後、顧問を続けることに疑問を持った教員が増え、顧問の引き受け手がいなくなったため廃部となった学校がいくつかあったことが原因と聞いています。
顧問教員の技量に頼った山岳部の活動とし、重大な責任を顧問教員に負わせている現状では、教員が顧問を続けることに疑問をもってしまうことは必然であろうと思います。このような状態で山岳部の顧問を引き受けることができる教員は無謀な勇気を持った方だけです。
山岳部の安全性を考えるなら、むしろこのような無謀さをもった教員こそ排除されるべきなのではと考えさせられます。無謀さをもった教員のみが顧問教員として残り、山岳部の安全性がその教員の力量に頼ったものとなってしまうのであれば、今後の山岳部の安全性には大いに疑問が残ります。
山岳部の永続性
息子が所属した山岳部の活動が永続的に続くことを願っています。
しかし、一方で山岳部の活動が顧問教員の技量に頼ったもののままであるのならば、このまま山岳部の活動が衰退してもらっても一向に構わないと思います。
山岳部の活動を永続的なものとしようと考えるならば、意識を変え、山岳部の活動の特殊性を排除し、学校管理下の活動として相応しいものとすべきであると考えます。
山岳部の特殊性を排除して活動を存続させるのか、学校管理下の活動として相応しくないとして廃部にするのかは教育委員会や学校の意思と努力に掛かっています。
そこから目を背け、議論もなく、「子供たちを山から遠ざけてしまってはいけない」というきれいな言葉でごまかすのはもうやめていただきたいものです。
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