遺族は納得していません。 通知が守られず事故が発生したこと、それが問題視されていないこと、そこに対策がないまま再発防止策が作られること。

22歳

今日、6月27日は息子の誕生日です。22歳になります。
那須雪崩事故で命を奪われてから6回目の誕生日です。

今でも息子の同級生や先輩が時折弔問に尋ねて来てくれます。本当にありがたいことです。
事故から5年も経っていることもあり、弔問に来てくれた時に彼らと話すことは、事故当時のことよりも彼らの近況を聞くことの方が多くなっています。自動車の免許を取ったとか、大学のリモート授業の様子、大学でもスポーツを頑張っている、就活が大変だったとか就職が決まったとか、もう就職してその様子や愚痴を言ってくれる人もいます。

そんな彼らの成長や苦労しながらも人生を楽しんでいるようすを聞くと、息子の成長を見守っているような気がして何より嬉しく思えます。そして、その言葉から息子が生きていたらどうしていただろうかと想像を巡らすこともできます。

息子のことを語らずとも息子の周りにいた彼らの言葉が、成長していたであろう息子の姿を照らし、輪郭を作り上げてくれているような気がしています。相変わらず息子がどのように成長していたか想像は追い付きませんが、彼らが作り上げてくれたその輪郭から成長した息子がそばにいるような、そんな感覚を持つことができます。そして、私たち夫婦と話すことで、弔問に来てくれた彼らの中にある息子の輪郭も少し濃くなってくれているのかもしれません。そうであってくれたなら一層嬉しく思えます。

順当に進学していたなら大学4年生になっていたはずです。就職先ももう決まっていたかもしれません。理系を選択していたので、もしかしたら大学院に進むことにしていたかもしれません。

就職先や進路をどのように決断していたのかは想像できません。しかし、苦労し、進路に悩み、愚痴を言いながらも前に進む息子の姿を感じることはできます。何もできなかっただろうけど、一緒に悩み、寄り添ってあげたかった。

22回目の誕生日おめでとう。
生まれてきてくれてありがとう。
あなたは今もこの先もずっと私たちの息子です。


コメント

  1. エイジ より:

    息子さんの友人が訪ねて来てくれるのは嬉しいですね。
    その時、姿は見えませんが息子さんもその場にいて、みなさんの話を聞きながらニコニコしていると思います。

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