遺族は納得していません。 通知が守られず事故が発生したこと、それが問題視されていないこと、そこに対策がないまま再発防止策が作られること。

バカの連鎖をとめてください

バカの連鎖

雄山への登山に対して「小学生が登れるくらいの山なのだから」と甘く考え、装備も高山病への備えもなく、登ってしまいました。小学生の時に登山をした記憶を頼りに甘く考えてしまいました。

私の行動に非があったことは明らかで、他人に迷惑を掛けることなく下山できたことは幸運でした。 自分の考えの甘さを棚に置いての話になりますが、学校登山ではただ登山するだけではなく、登山に関する心構えや安全確認についてもしっかりと教育しないと、私のような迂闊な登山者が増えてしまうと思います。

小学生だった当時を思い出してみると、登山を実施する前日に標高の高い位置にある宿泊地に移動し、高地に体を順応させたり対策はなされていたのだと思います。しかし、それだけでは当時小学生だった私の頭では理解することができず、登山を甘く考え、迂闊な行動をとってしまったのだと思います。

学校登山は、登山や自然に親しみ、山の頂上に到達する達成感を味わうことができるということで教育効果は高いのかもしれません。しかし、しっかりとその意義と安全対策を伝えないと、登山を安易に捉え、私のような迂闊な行動をとるバカな登山者を量産してしまうかと思います。   確認のしようもないかと思いますが、近年山岳遭難者が増加していることの要因の一つとして、意義と安全対策をしっかりと伝えないまま過去に学校登山を実施していたことが挙げられるのではないかと思えて仕方がありません。特に私の年代より上の世代は、安全対策や教育も十分でないまま学校登山が実施されてきたでしょうから。

講習会による迂闊な登山者の量産

今回那須雪崩事故に遭った春山安全登山講習会は、もし雪崩が発生することなく、事故に遭わなかったとしたら、安全技術を習得し、安全に対する意識を高めることができたのでしょうか。

とてもそうは思えません。  

「前日から多量の降雪がある状態でも登山活動をしてもいいんだ」
「経験豊富な先生が進んだのだから、このくらいの斜面は雪崩を恐れず進んでも大丈夫なんだ」
という記憶が植え付けられ、迂闊な行動をとるバカな登山者が増えてしまったことでしょう。  

登山専門部はこの事故があった年だけではなく、長年に渡って迂闊な登山者を量産していたのかもしれません。もしかしたらその量産された迂闊な登山者のために命を落とした方もいたのかもしれません。大学や社会人で遭難したパーティーなどを調査すると、栃木県のこの講習会を受講した人が先導していたなどの事実が確認できるかもしれません。

そして、この事故を引き起こした顧問教員たちも、この講習会で量産されたバカで迂闊な登山者だったのではないでしょうか。   そのような考えに至り、長年安全を軽視し続け、その意識を連鎖させ続けた登山専門部の罪は一層重いのではないかと思うようになりました。


コメント

  1. 井川治 より:

    バカの連鎖をとめてください 」大いに共感します。猪瀬氏は、公認スポーツ指導者資格の何を取得していたのでしょうか?
    その講習内容は、雪崩の危険を教えるなどのことはなく、雪上の歩行などの技術を教えるだけだったようです。」ということは、安全管理ができていたのか、低体温の知識はあったのか、どのていどあったのか?事故のニュースを聞いた時、積雪が1晩で30cmあったならゲレンデでのワカンやアイゼン歩行、すそ野の斜面でピッケル操作など基本訓練に変更しなかったのか?疑問に感じました。結論は、雪山での基本知識がなかったようですね。

    • AAA より:

      猪瀬教諭の会見での発言が本心からのものであれば、「あ、この人何もわかってないな。」ってのが私の感想でした。
      でも、那須であそこまで登って雪崩に遭ったのは猪瀬教諭の指示ではないでしょうし、彼に責任はないと思いますよ(もちろん立場上、広義の意味での責任はあると思いますが)。

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